5月5日のこどもの日といえば、端午の節句。
桃の節句で女の子のお祝いをするのに対して、
端午の節句は男の子の健やかな成長をお祝いする日です。
この時期になるとあちこちでこいのぼりを見かけますし、
男の子がいるご家庭では、五月人形を飾るところも多いと思います。
端午の節句には、柏餅やちまきを食べる風習がありますが、
なぜ食べるのでしょうか?
また、初節句を迎える男の子のためには、この他にどんなお料理を
用意すればいいのでしょうか。
こどもの日に柏餅やちまきを食べる意味と、初節句のお祝いの
仕方についてご紹介します。
こどもの日に柏餅やちまきを食べる理由は?
旧暦の5月(新暦の6月ごろ)の初旬は、ちょうど梅雨の時期。
ジメジメしてかびが生えやすく、病気などになりやすい季節でも
ありました。
江戸時代以降、この雨の多い時期に柏餅やちまきを食べて、
邪気を払うという風習が農村に定着したとされています。
この習慣が、やがて端午の節句の祝い方として広まったと
いわれています。
柏餅とは、あずきあんの入ったお餅で、柏の葉でくるんであります。
柏の葉は、新しい芽が出るまで古い葉が落ちません。
このことから、柏の葉のように家系が途絶えないことを願って、
端午の節句に柏餅を食べる習慣がはじまったといわれています。
ちまきとは、もち米を笹の葉で包んで、いぐさでしばり、蒸したり
ゆでたりしたもののこと。
これは中国から伝わったもので、古くは茅(ちがや)の葉で包んだことから
「茅巻き(ちまき)」と呼ばれていたために「ちまき」という名前が
ついたといわれています。中国ではちまきは邪気を払う食べ物とされて
おり、日本では端午の節句に食べられるようになりました。
初節句のお料理メニューは?
お子さんが生まれて初めて迎える節句を初節句と言いますが
ご両親を招いてお祝いをされるご家庭もあると思います。
端午の節句のお祝い膳には、柏餅やちまきのほかに
どんな食べ物を用意すればいいのでしょうか?
●鯛 赤い色がめでたく、「めでたい」に通じる
●海老 腰が曲がるまで長生きできるように
●筍(たけのこ) まっすぐ元気に育つように
●鰤(ぶり) 出世魚であることから、出世を祈願して
●豆 健康で丈夫でありますように、まめに働くという意味も
●蓮根(れんこん)穴があいているため見通しの良い人生を祈願して
これらを全部用意するのは大変ですので、できるものだけ
選ぶとよいでしょう。
3月、4月生まれのお子さんの場合、お誕生から初節句まで1ヵ月ほどしか
ないため、お宮参りの前後に初節句を迎えることになります。
このような場合は、初節句のお祝いは翌年に見送ってもよいでしょう。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
端午の節句には、柏餅やちまきを食べるのほかに、
薬草である菖蒲湯(しょうぶゆ)に入るという風習もあります。
病気や邪気を払うとされているので、用意できるのであれば
お子さんと一緒に菖蒲湯に入ってあげるのもいいですね。
みんなでお子さんの成長を願って、楽しい日になるといいですね^^