最近ではパソコンやスマホが普及し、誰でも簡単にメールが送れるので手紙を出す機会も少なくなりました。
でも社会人になるとお礼状を書いたり、目上の方にお手紙を出さなければいけないこともありますね。
そんなとき難しく感じるのが、時候の挨拶です。
「初春の候」とは、どのような意味があるのでしょうか。
そしてその読み方と使い方の例文もあわせてご紹介します。
初春の候の読み方とその意味は?
「初春の候」は「しょしゅんのこう」と読みます。
字を見ての通り、初めての春を迎えた新しい年のことをさします。
初春(しょしゅん)は春の初めをさし、新春、新年という意味で使われる季語です。
ただし初春(はつはる)として使うと、2月と3月という春の時期の季語になります。
どちらにしてもまだ寒い時期に「春」と使っていますが、これは旧暦の1月が「初春月」とも呼ばれていたことに由来します。
旧暦は現在の暦とは1ヵ月ほどのずれが生じるため、季節もずれるのですね。
また昔は、1月2月3月を春としてたことにも由来します。
初春の候を使った例文と結びの言葉は?
それでは、「新春の候」を時候の挨拶として使った例文をご紹介していきます^^
まず手紙の基本形式として、時候の挨拶と相手の安否を尋ねる挨拶文をセットにして文頭に使います。
年賀状や年始の便りで、「初春の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。」という一文はよく目にしますね。
では例文を見ていきましょう。
【例文】
●書き出し
初春の候、北風が身にしみる日々ですがいかがお過ごしでしょうか。
初春の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
初春の候、貴社ますますのご繁栄のこととお慶び申し上げます。
●結び
まだまだ寒さ厳しき折、くれぐれもご自愛ください。
時節柄、十分ご自愛くださるよう心よりお祈りしております。
今年も何卒よろしくお願い申し上げます。
1月はまだ寒さが厳しいので、相手の体調を気遣う文章や、今年一年も変わらない付き合いを願う文章で手紙を締めくくるとよいでしょう。
時候の挨拶として初春の候を使う時期はいつまで?
上記の通り、初春の候を時候の挨拶として使う場合は「新年」を意味します。
このため一般的には、松の内の期間に使う挨拶と考えてよいでしょう。
松の内とは、関東では1月1日から7日まで、関西では1月1日から15日までの期間をさします。
ですので、この日までに手紙が届くのであれば初春の候を使うとよいでしょう。
また、初春の候と同じ時期に使える時候の挨拶として、新春の候や迎春の候、小寒の候などもありますよ^^
時候の挨拶で1月下旬に使う場合は?
松の内を過ぎてから手紙や葉書を出す場合は、新春の候は一般的に使えません。
このため、時候の挨拶は「大寒の候」、「厳寒の候」、「寒さ厳しき折」などを選ぶとよいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
目上の方やビジネス文書として手紙を出すというのは、慣れていないため苦手意識を持つ方も多いと思います。
でも手紙の型をきちんと押さえておけば大丈夫。
季節感のある心のこもったお手紙になりますように^^
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