道端にちょこんと座るお地蔵さん。
昔話でもよく登場するなど、日本では馴染みのある存在です。
真面目な顔をしていたり、にこやかに笑っていたりと表情も様々で、その姿にほっこりすることも多いはず。
そんなお地蔵さんを見かけるとつい手を合わせたくなりますが、実は手を合わせてはいけないのはご存じでしょうか。
今回は
・お地蔵さんに手を合わせてはいけないのはなぜ?
・お地蔵さんの正式な拝み方は?
・お地蔵さんがある場所の意味とは?
など、お地蔵さんにまつわるあれこれを詳しくご紹介していきます。
お地蔵さんに手を合わせていけないのはなぜ?
人々を苦悩から救ったり、子供の命を守るとされるお地蔵さん。
そもそもお地蔵さんには、どんな意味があるのでしょうか。
お地蔵さんはインドで生まれ、仏教を通じて日本に伝わりました。
お地蔵さんと一言でいっても子安地蔵・身代わり地蔵など、種類や持つ意味はそれぞれで違いますが、基本的には【慈悲深く人々を救済してくれる存在】として大事にされてきました。
ではお地蔵さんに対して、手を合わせていけないのはなぜでしょうか?
お地蔵さんは名前の由来の通り、大地のような広い心で、全ての人を母のように包みこんでくれる存在です。生死に関係なく“全ての人”を救済するため、救われない霊なども集まります。
特にあまり管理されていないお地蔵さんには悪霊も宿っていることが多く、手を合わせてしまうと【霊に取り憑かれてしまう】と言われているのです。
気になる方は不用意に手を合わせるのは控えた方がいいかもしれません。
お地蔵さんの正式な拝み方は?
不用意に手を合わせることはオススメしませんが、お地蔵さんを大事に思うことは悪いことではありません。
昔から人々の心を支えてきたのも事実でしょう。
気持ちよくお祈りするためには、どのように拝めばいいのでしょうか。
まず大前提として、管理が行き届いているお地蔵さんであれば普通に手を合わせても大丈夫です。
綺麗に管理されている場所には、霊などが寄り付きにくいので心配はいりません。
【拝み方】
神社にいるお地蔵さん ・・ 二礼二拍手一礼 (一礼前に祈る)
お寺にいるお地蔵さん ・・ 合掌して祈ったら一礼 (拍手はしない)
このように基本的には、お地蔵さんがいる場所に合った方法で拝む必要があります。
また道端などのお地蔵さんに対しては大きな決まりはなく、一礼して終わることもあれば、真言を唱えながら合掌する方もいたりと様々です。
どのお地蔵さんであっても一番大事なのは【日々の見守りに感謝し、心を込めて拝む】ことではないでしょうか。
自分やその場所に合った方法を探してみてください。
お地蔵さんがある場所の意味とは?
お地蔵さんがある場所には意味があると言われますが、実際にはどうなのでしょうか。
亡くなった方の供養
事故や事件、自然災害などで人が亡くなった場合に供養として置かれることが多く、亡くなった方が少しでも苦しまずに成仏できるようにという理由で安置されます。
村の境界
災いや悪霊が村や集落に入らないよう、境界となる部分にお地蔵さんが置かれる場合があります。
基本的には、供養のために置かれることが多いお地蔵さん。
これからも必要だと思った場所に安置され、人々の苦悩を取り払い、見守り続ける存在です。
まとめ
あまり知られていませんが、実はお地蔵さんはインドで生まれた菩薩です。
大地(クシティ)・胎内(ガルバ)という本来の意味を漢字に意訳され、地蔵と呼ばれるようになったそうです。
ただ、大切に扱うことは分かっていても方法が分からない方もいるはずです。
お地蔵さんの優しい笑顔には、こちらも温かい気持ちになりますよね。
道端だけではなく様々な場所で、これからも見守ってくれるでしょう。
もし見かけた際には、そっと一礼をして挨拶してみてください。
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