人は社会で生きている中で、どうしても許せない事に出会うことがあります。
このようなとき、相手が不幸になるように願ったら、自分に不幸が返ってくるというのは本当なのでしょうか。
また、どうしても報復しなければ気が済まない場合は、どうしたら良いのでしょうか。
今回は、人の不幸を願うと自分に返ってくる理由や、許せない時の心の在り方について考えます。
人の不幸を願うと自分に返ってくる理由とは?
人の不幸を願うと、自分に悪い影響が返ってくるというのは、単純かつ明快です。
その理由は、心の中で他人を妬み、恨むことで自分自身の脳が負の感情を作り出してしまうことにあります。
つまり、自分が他人を妬んだり恨んだりすることで、自分自身も不幸になりやすくなるのです。
また、人の不幸を願うことが自分に返ってくるのは、宗教的な観点からも言われていますね。
仏教やキリスト教などにおいては、悪いことをすると神仏から罰が下るとされています。
そのため、他人の不幸を願うという行為は、自分自身が罰を受けることになると考えられるのです。
人の死を願うとどうなる?
あまりにも強い憎しみを感じたり、怒りを持ってしまったとき。
そのような感情が高まると、その人の死を望むようになるかもしれません。
本気で行動に起こさなくても、「事故にあってしまえ!」などと瞬間的に考えてしまったことは、誰でも一度はあるかもしれませんね。
しかし、憎い人の死をもってしても、過去は変えられません。
起こってしまった事実は、変わらないのです。
でも、もし、本当に相手が亡くなってしまったら、あなたの気持ちは晴れて、穏やかになるのでしょうか?
例え偶然の事故や病気であったとしても、その人の死を喜べるのでしょうか?
私は、もうしそうなってしまったら、喜ぶことはできないと思います。
自分の願いが届き、相手を害してしまったなら?
そう考えると、恐怖と後悔、そして罪悪感に苛まれるようになるでしょう。
人の死を願うこと自体は、悪いことではありません。
しかし、そのような感情に振り回されて、自分自身や他人に悪影響を及ぼすことは避けるべきではないでしょうか。
人の死を願うことのスピリチュアルな意味は?
スピリチュアルな観点から見た場合、人の不幸、死を願うという行為は、どのような意味を持つのでしょうか?
スピリチュアルな世界でよく話題に上がる引き寄せの法則とは、私たちが意識的にも無意識的にも引き寄せるものを現実化する力を持つということです。
この法則に従えば、「心で思っていることが、自分の身に引き寄せられる」ことになります。
日本でも「類は友を呼ぶ」ということわざがありますね。
人の死を願うことは、その人に対するネガティブなエネルギーを放出することになります。
そして、そのエネルギーは、相手だけでなく、自分自身にも戻ってくる可能性があります。
つまり、人の死を願うことは、同じようなエネルギーを持つ出来事や人々を引き寄せる可能性を高めることになります。
自分自身にも苦しみを引き寄せ、マイナスの結果になる可能性があるのです。
これが「類は友を呼ぶ」という言葉の意味するところではないでしょうか。
許せない時の心の在り方とは?
人の不幸を願うという行為は、大抵は怒りや憎しみ、嫉妬などの負の感情から生まれます。
しかし、そのような感情に支配されたままでは、自分自身が不幸になるだけでなく、周りの人にも迷惑をかけてしまうこともあります。
そこで、許せない時の心の在り方としては、以下のようなことが挙げられます。
自分の気持ちを整理する
許せない気持ちになったときは、まずは自分の気持ちを整理することが大切です。
自分がなぜその人を許せないと感じているのか、具体的に自分自身に問いかけてみましょう。
ノートや紙に書き出すのも、視覚的に気持ちを整理できて良いですね。
良い・悪いを判断するのではなく、ただ感じることを書き出してみましょう。
目の前の出来事に焦点を当てる
許せない気持ちになると、どうしても過去の出来事や他人の行動にばかり目が行ってしまいます。
しかし、そのようなことに囚われすぎず、目の前にある出来事に焦点を当てることが大切です。
過去ではなく、いま現在を生きることが大切なことです。
相手を理解しようとしない
誰でも話せばわかりあえる、というのは一種の幻想です。
人はみな、価値観も考え方もそれぞれ違います。
どうしても許せないあの人の考えを理解しようとしても、それは難しいでしょう。
これと同様に、理解してその人を許したい、というのも難しいと思います。
どうしても報復したいときは?
何か嫌なことがあって、相手を許せない、どうしても復讐したいという気持ちはとてもよくわかります。
相手から一方的に悪意を向けられたら、なおさらその気持ちは強いでしょう。
でもあなたが復讐したいという気持ちを抱えているということは、自ら苦しみを身のうちに留めていることに他なりません。
自分が幸せになり、その人を忘れ去ること、それこそが最高の復讐です。
自分の行いは、巡りめぐってやがて必ず自分へ返ってきます。
あなたが自ら手を下さなくても、相手は自滅するでしょう。
怒りや憎しみ、嫉妬などの負の感情は、とても強いパワーを持ちます。
自分の中のエネルギーを相手に使うことで、あなたがさらに自分を苦しめることになるのです。
また何度も思い返すことにより、さらに自分を傷つけることにもなります。
人間は、本能的にポジティブよりもネガティブな思考でいることが多いとされています。
良くないことが起きても対処できるように、ネガティブな事態を想定しておくのですね。
また過去の良くないことも忘れないように、悪いことほど強く記憶するのです。
この人間のネガティブな本能に気付き、相手に対する怒り、憎しみを違うこと(仕事や趣味、自分磨きなど)へ意図的に向けることが大切です。
憎い相手へ向けていたエネルギーの矢印を、自分で取り戻すのです。
相手を忘れ、あなたの日々と心に、平穏を取り戻すこと。
それこそが、真の復讐になるのではないでしょうか。
まとめ
人を呪わば穴二つ。
こんなことわざもありますが、やはり負の感情を投げかけると、負のパワーを投げ返されるのだと思います。
たとえあなたがどんなに酷い仕打ちを受けたとしても、報復すればあなたに何十倍にもなって返ってくるかもしれません。
怒りや憎しみは、誰も幸せにすることはありません。
そのような大きいエネルギーを、いつまでも相手に使うのはもったいないことではありませんか?
ぜひ自分に使って、自分の未来、幸せに焦点を当てましょう。
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